ガーネットホール

Garnet Hall
ガーネットホールの雰囲気・景観
巨大なマルテルイエ山の山肌に穿たれている巨大な門の前に、半石造や木造の建造物が並び、
ドワーフの石工技術を期待して辿り着いた旅人はいささか拍子抜けするかもしれない。
しかし、この街の真の顔は綿密に組まれた地下の居住区、工房などの地下街である。



地理・環境
リベール辺境伯領北西、マルテルイエ山脈の北西側に位置。
主要市街はほぼ地下に広がる“半地下都市”である。
地下は涼しく安定した温度で、湿度も管理され、石工業や宝石細工に最適。
成り立ち・歴史
都市名「ガーネットホール」は、鉱石を意味する“ガーネット”ではなく、
古の石守り長(Stonewarden)バル=ガーネットの名を冠したもの。
かつて彼が率いてこの地の地下空洞を守り抜いた故事から
“この穴蔵はガーネットのもの(Garnet’s Hall)”と呼ばれ、
のちに都市名として定着した。
グリムデールの災厄時には、
一時的に外部との接触を---ファイヤガード族のドワーフも含め---完全に断っていたが、
その数年後には再び門扉を開いた。
文化・価値観
● 石の誓約(Oath of the Stone)
「石は積み上げた者を裏切らない」
「刻まれた線は、時が経っても残る」
ストーンガード族の精神基盤。
しかし、非ドワーフ住民、ドワーフでも若い世代には浸透しにくい。
● 飲酒文化
ガーネットホール名物:
- ストーンビター(苦味酒)
- ホールエール(半地下熟成酒)
外来者の好みで、最近は軽めのエールが増えてきている。
都市構造(階層区分)
ガーネットホールは大きく 5つの層に分かれる。
■ 地上部(門前区)
- 防衛塔・大門「石鳴り門(Stone-Rumble Gate)」
- 外来者用の宿屋・飲食店
- 石材市場
- ミーズリングの小商店街
外来者は原則ここで滞在する。
半地下へ入るには市政局の許可が必要。
■ 地下第一層:居住層
- ドワーフと多種族の住居区
- カーブした環状の居住トンネル
- 小さな広場と共同井戸
かつてはドワーフのみ居住を許されていたが、今では人間やノームも住み、
ドワーフの伝統家屋(石組み)と木造+石基礎の外来建築が混在。
■ 地下第二層:工房層(都市の心臓)
- ストーンガード石工ギルド
- ノーム工匠区画
- 研磨場「六面工房(Six-Faced Forge)」
- 石橋・城壁の模型展示室
- 石工見習い学校
ここで造られた技法は、セームやリベール辺境伯領の建築にも伝わる。
■ 地下第三層:行政・文化層
- 市政ホール
- “回音廊(Echo Hall)”と呼ばれる長音響の石廊下
- 石文書庫
- 祖霊壁画
儀式・会議・祝祭が行われる、文化の中心。
基本的にドワーフのみ入場を許される。
比較的最近になって、ノーム族はこの区画への入場を許された。
■ 地下第四層:古穴層(遺構区)
- 太古の採掘場跡
- ドワーフ祖先の住まい跡
- 禁足区「割れ目の回廊(Fracture Corridor)」
- 石の精霊像(守護者)
ストーンガード族の最も古い記憶が眠る層。
外来者にはほぼ公開されない。
政治・統治形態
ストーンガード族の「長老会」が決定する。ストーンガード族内にもいくつかの氏族があり、同じ氏族から複数人選出されることはない。
もともと、長老会は各氏族の中で長寿のドワーフの代表6人からなっていたが、今はドワーフ6人にノーム族2人(うち、1人は採決権は持たない)を加えた形となっている。今のところこの形でも大きなトラブルは起きていない。
多種族化と都市の変化
ガーネットホール最大の特徴は、
“ドワーフ以外にも開かれた都市であること。
しかし昨今はその開放性によって、
都市の均衡が揺らぎ始めている。
● ドワーフ人口の減少
若いストーンガード族は、
- リベール軍の工兵
- セームの土木事業
- ノーム式工房への留学
などに出て戻らない者が増えている。
長老会は深刻に捉えており、
「石の誓約の担い手が減っている」と危機感を抱く。
● 人間の増加
石工を学びに来たアストランド人が、家族ごと移住し定住化している。
都市の生活文化(食事・酒場・市場)が徐々に“外来式”へ変化。
● ノームによる都市機能の改革
技術的には最も影響力が強い。
彼らが手入れした要素は以下の通り:
- 排水路の再設計
- 通気塔の風力効率改善
- 石粉研磨剤の改良
- 工房の危険性軽減
現在では、ノームの声は長老会にも無視できないほど大きい。
● ミーズリング商人のネットワーク化
洞窟環境に馴染んだ彼らは、
- 小型馬車の搬入路
- 地下市場の運営
- 小物工芸品の流通
を担い、“ガーネットホールの商業”を影で握っている。
宗教
最も広く信仰されているのは、ドワーフの守護神であるモラディンの双子の弟である「オルディン」。モラディンよりも温厚で、特に石と宝石を司る神である。
「モラディン」、"きらめく黄金の"「ガール」も信仰されている。

