トリネン谷村

Trinen Hollow

ウェイゼルネン辺境伯領/寒冷な谷あいの小村

●雰囲気・景観

トリネン谷村は、ウェイゼルネンの中央丘陵から谷間へ下る道沿いにある、小規模な寒冷地集落である。

谷あいという地形のため外界からやや隔絶されており、冬季にはほぼ孤立する。

村そのものは貧しい寒村というわけではなく、毛皮と希少な木材の交易によって、人口規模のわりには比較的裕福である。

ただし、暮らしやすい土地ではない。

寒さ、積雪、交通の断絶、狩猟や林業の危険などが常にあり、外から金を目当てに数年間だけ住み着く者もいる一方、最初の冬で去る者も少なくない。


●地理・環境

村は谷あいに位置し、周囲には森林と丘陵が広がる。

近隣村との往来は通常時には可能で、完全な孤立集落ではない。

ただし冬季になると道路状況が急激に悪化し、外部との交通はほぼ途絶える。

周辺にはモンスター以外に普通のシカ、キツネ、毛足の長いウサギなどが生息している。

春から秋にかけては狩猟、伐採、木材加工、毛皮加工、交易が活発になる。

外から職人や労働者がやって来ることもあり、短期間だけ村に滞在する者もいる。

冬季になると状況は一変する。

雪と寒さによって交通はほぼ途絶え、村は事実上の孤立状態となる。

そのため、秋までに食料、薪、飼料、薬品、生活用品などを十分に蓄えておく必要がある。

●歴史

村の成立時期や開拓の経緯は詳細不明。

ただし、周辺には村よりもはるかに古いと考えられる正体不明の遺構が存在する。

それが現在「星見台遺跡」と呼ばれている遺跡である。

村が成立した後は、高冷地農業と薬草採取を中心に生活基盤を整え、北方防衛線が形成されてからはウルザンク砦への補給拠点としての役割も持つようになった。

●産業・生活

主産業は毛皮と木材。

毛皮
主な対象は、キツネ
毛足の長いウサギ
その他の寒冷地動物
など。
狩猟された獣の皮は村内で簡単な加工を施した後、近隣村やさらに外部の市場へ売られる。


木材
伐採量そのものは多くない。
ただし、質の高い木材が採れる。
主な樹種・材質としてハルニレ・トネリコなど、白く、きめの細かい木材

特に白い木材は家具、装飾品、内装材などとして貴族層にも需要があり、これが村の高い現金収入につながっている。
そのためトリネン谷村は、人口300~500人規模の辺境村としては比較的裕福である。

●主要人物

ミラ・ウェント

人間女性。

トリネン谷村の村長であり、テルチュアのクレリック。
村の行政だけでなく、宗教的にも重要な位置にいる。
厳しい寒冷地生活を現実的に支える人物で、村民からの信頼は厚い。
ティモン神父とは信仰や社会観を巡ってしばしば議論する。
険悪になることもあるが、年齢差を越えて互いを思いやる関係でもある。

ティモン神父

人間男性。聖カスバート信徒。
現在の教会からは異端扱いされているが、「真の聖カスバート」を信仰しており、実際に信仰呪文を行使する。

秩序を広げることと、異端を排除することを同一視しない。
村では治療や宗教的支援を行い、外から来た者や傷ついた者を助けることもある。

マット

人間男性、50代半ば。

二刀流を得意とする非常に熟練した戦士。
この周辺に出没するモンスターのほとんどを単独で倒せる実力を持つ。

若い頃、レスマールで聖カスバートの異端審問によって妻と子供を殺された。
復讐を誓ったが果たせないまま逃亡し、その途中で傷を負い、
トリネン谷村へ辿り着き、ティモン神父に救われた。

マットにとって聖カスバートの名は妻子を奪ったものでもあるため、ティモンとの関係は極めて複雑である。
現在でも異端審問への復讐心は完全には消えていない。

一方で、村に住み着いてからは数人の自警団員を育て、村を守っている。
かつて自分の家族を守れなかった男が、現在は他人の家族を守る立場にいる。

●宗教

主要な信仰は、テルチュア、アローナ、オーバドハイ。
テルチュア
村成立の根幹にある信仰。
もともとこの土地にテルチュアの祠が存在していたことが、村成立のきっかけとなった。
現在も村の主要な宗教的中心である。
アローナ
森林、野生動物、植物などと結びついた信仰。
狩人や林業従事者を中心に信仰される。
オーバドハイ
季節循環、土地、自然そのものと結びついた信仰。
谷と森林の環境の中で暮らす住民の間に根付いている。

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