フェアフィールド

Fairfield

雰囲気・景観

フェアフィールドは、
森と湿地を抜けた先に突然ひらける、
広い空となだらかな草原の入口に築かれた街である。

石と木を組み合わせた建物が整然と並び、
道幅は広く、馬車の往来を前提とした造りになっている。
街路樹や放牧地が街の内側にまで入り込み、
「自然を押しのけた都市」ではなく、
自然と折り合いをつけて成立した街という印象を与える。

空は高く、
雲の流れと風の変化がよく見えるため、
住民たちは天候の兆しに敏感である。

地理・環境

ジェゼム伯爵領中央部寄り、
森林地帯と草原地帯の境目に位置する内陸都市。

  • 北・西:森林と旧街道
  • 南:水たまりが点在する草原地帯
  • 東:緩やかに開けた丘陵と農地

草原部は完全な乾燥地ではなく、
地下水位が高いため浅い水たまりが多く、
季節によって地形の表情が変わる。

この立地により、
森林産物と草原産物の中継地として機能している。

歴史

フェアフィールドは、
ジェゼム伯爵領が南北・内陸を結ぶ交通網を整備し始めた頃、
街道交差点の宿場町として成立した。

当初は木造中心の小さな集落であったが、

  • 森林資源(木材・薬草)
  • 草原資源(畜産・穀物)
  • 街道交易

が安定して流れ込むようになり、
徐々に常住人口が増加。

グリムデールの厄災以降、
危険地帯を避けるルートが再編される中で、
「比較的安全な中継都市」として地位を確立した。

産業と交易

  • 穀物・干草・飼料の集積
  • 家畜取引(馬・羊・牛)
  • 森林産薬草・樹脂の一次加工
  • 街道宿・馬車整備・護衛契約

特に馬の流通と飼養技術に優れ、
周辺領で使われる軍馬・運搬馬の多くがここを経由する。

統治と権力構造

名目上:ジェゼム伯爵領直轄都市
実態:自治寄りの商業都市

  • 伯爵代理官(行政・徴税)
  • 商人組合(物流・価格調整)
  • 馬主・牧畜主連合(実務的影響力)
  • 街道護衛団(準公的治安組織)

いずれか一つが突出することはなく、
均衡によって成り立つ街である。

宗教

聖カスバート教会の中規模聖堂が存在。

秩序と契約、
交易の正当性を司る存在として受け入れられているが、
他都市ほどの強圧性はない。

一方で、
草原にまつわる古い信仰――
「風」「空」「大地」に祈る素朴な慣習も、
市民生活の中に静かに残っている。

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