カルドヘイム

Kaldheim
雰囲気・景観
カルドヘイムは、冷たく重い空気をまとった国境の石造都市である。
分厚い城壁と角張った石の塔が街を囲み、街道に面した巨大な関門が常に開閉を繰り返している。
建築様式は実用性を最優先した無骨なもので、装飾は少なく、威圧感だけが際立つ。
街全体に漂うのは「歓迎」ではなく「監視」の気配だ。
通行人の視線は自然と低くなり、衛兵の鎧が擦れる音が絶えず響く。
夜になれば、城壁沿いの篝火が連なり、街は光の檻の中に閉じ込められたような姿を見せる。
地理・環境
カルドヘイムは、
ストーンホルムから北西へ延びる主要街道が、ジェゼム伯爵領へ入る直前に位置する。
- 丘陵と岩盤が多い土地で、天然の防衛線に恵まれている
- 街道は必ずカルドヘイムの関門を通過する構造
- 川や港は持たず、完全な陸路支配型都市
- 冬は特に厳しく、冷たい風が常に吹き下ろす
この立地ゆえ、カルドヘイムは
通過されるために存在する街であり、滞在を歓迎する場所ではない。
歴史
カルドヘイムは、
ヴァンデーゲン伯爵領が北西方面の支配を強化する過程で築かれた境界管理都市である。
もともとは小規模な関所にすぎなかったが、
- グリムデールの厄災以後
- 周辺地域の不安定化
- 他領との人・物・情報の流入増加
これらを受けて大規模に拡張された。
現在の街の姿は、
「災厄後の秩序を守るために作られた要塞都市」そのものである。
統治と権力構造
- 形式上の支配者:ヴァンデーゲン伯爵
- 実務統治:伯爵直属の 国境監督官(称号職)
- 宗教勢力:
- ハイローニアス派が名目上の守護信仰
- 聖カスバート派が監視・規律面で強い影響力を持つ
聖カスバート派は
「秩序」「契約」「違反への罰」を掲げ、
検問・裁定・拘禁に深く関与している。
経済・機能
カルドヘイムの経済は単純かつ冷酷である。
- 関税・通行税
- 書類手続き料
- 保管料・検査料
- 罰金・没収品の再流通
街に金を落とす者の多くは、
望まずして支払っている。
一方で、
- 書類偽造
- 通行許可の裏取引
- 密輸の抜け道
も横行しており、
街の裏側では「静かな腐敗」が進んでいる。
無限の塔・カルドヘイム支部
表向きの顔
カルドヘイムの旧市街区の外れ、
城壁と街道のどちらからも少し距離を置いた場所に、五階建ての細身の石塔がひっそりと立っている。
この塔は公式には
「ウィザードのギルド支部」
として登録されており、
- 魔法文書の保管
- 街道利用者向けの簡易魔法鑑定
- 役人・衛兵向けの呪文支援
といった、きわめて無難で無害な業務を行っていることになっている。
看板も控えめで、派手な紋章や魔法的な装飾はない。
一般市民から見れば
「いてもいなくても変わらない施設」
という扱いだ。

