ラウタリス

Rautalis
雰囲気・景観
ラウタリスは、音だけが生き残った集落である。
建物はほとんど残っていない。
半地下の住居跡、崩れかけた木組み、
苔に覆われた石の基礎が点在するだけだ。
それでもこの場所では、
風が木々を抜ける音、
水が石を打つ音、
夜に響く微かな旋律が、
意図を持って重なり合う。
訪れた者はしばしば錯覚する。
誰かが楽器を奏でているのではないか、と。
だが実際に音を鳴らしているのは、
森そのものである。
地理・環境
ラヒ領域中央部を見下ろす山塊の上部
ラヒ南部、
月の子達の廃都エリンダスから
さらに少し離れた、谷と丘の境目。
- 樹種が混在し、風の通り道が複雑
- 小さな沢と滝が連なり、音が反響する
- 昼は静か、夜は音が増える
歴史
約200年前、
月の子達の大半が南へ去った後、
この場所にわずかな者たちが残った。
彼らは、
- 移動できなかった者
- 役目を終えるまで残ると決めた者
- 「最後まで見届ける」ことを選んだ者
だった。
ラウタリスは、
新しい集落として作られたのではない。
去った後に、自然に残った場所である。
産業と交易
存在しない。
統治と権力構造
名目上の支配者は存在しない。
しかし実質的には、
- 年長の観測者
- 文様の解釈者
- 外界を知る者
による 合議制 が敷かれている。
宗教
信仰対象は明確ではない。
- 月
- 音
- 影
- 消えゆくもの
を一体として受け入れている。

