カー=ヴァルサル

Kâ-Varsal
雰囲気・景観
山裾の岩盤を削って築かれた石造城郭は、
外壁こそ大きく崩れていないが、
塔の上部は落ち、屋根は失われ、
内部は風と鳥と獣のものとなっている。
城門は半ば開いたまま固定され、
門扉は内側から破壊された痕跡がある。
中庭には雑草と低木が広がり、
かつての石畳の隙間から木が伸びている。
城全体に漂うのは、
古い石、冷えた鉄、そして微かな塩気を含んだ風の匂い。
夜になると、
崩れた塔や回廊の影が歪み、
城が「まだ何かを守っている」かのように見える。
地理・環境
ジェゼム伯爵領内陸部、
山地と森林の境界に位置する高所。
- 城の背後:岩盤と急斜面
- 城の前面:かつて城下町が広がっていた段丘(現在は廃墟)
- 南西方向:カルゼラ方面への旧街道
- 東・北東:深い森林地帯(グリムデールの影響圏に近い)
城は防衛拠点として優れた立地にあり、
見晴らしと遮断性の両方を兼ね備えている。
歴史
■ 建設期
カー=ヴァルサルは、
ジェゼム伯爵家初期当主の居城として築かれた。
目的は
- 内陸防衛
- 沿岸都市(カルゼラ)と山間資源地帯の統治
- 領内反乱・異種族への抑止
当時は堅牢な城郭都市であり、
小規模ながら城下町も存在していた。
■ グリムデールの厄災以降
グリムデールの厄災後、
領内の秩序は急速に不安定化。
- 魔物の出現
- 街道の断絶
- 沿岸部(ヴァルドレン海域)の変質
により、
内陸防衛拠点としての価値が急激に低下した。
■ 放棄
最終的に伯爵家は居城を放棄し、
統治機能をカルゼラへ完全移転。
撤退は急ぎ足で行われた形跡があり、
- 破壊された内部施設
- 封鎖されなかった地下区画
- 持ち出されなかった物資
が今も残っている。
構造
- 外郭城壁(部分崩落)
- 主城棟(3層・上階崩壊)
- 見張り塔 ×2(片方は完全崩落)
- 礼拝堂(内部荒廃)
- 地下構造
- 貯蔵庫
- 牢
- 封印区画(現在も封鎖状態)
地下最奥には、
「当時、何かを封じたまま撤退した」痕跡がある。
宗教
聖カスバート教会の公式見解では、
「カー=ヴァルサルは神の加護を失った場所」
とされている。

