トルンカータ

Torncarta
雰囲気・景観
トルンカータは、秩序が死に、しかし人はまだ生きている場所である。
石造りの関所砦は半ば崩れ、かつての軍事的威厳は失われているが、壁と塔だけは今も風雨に耐えて立ち続けている。
砦の内外には無秩序に増築された木造・布張りの住居が張り付くように広がり、
兵舎や倉庫は寄せ集めの住処や酒場、武器庫、闇市として使われている。
夜になると篝火と粗末なランタンの光が砦を照らすが、
その光は安心ではなく、警戒と猜疑の象徴である。
地理・環境
- ヴァンデーゲン伯爵領北東部
- グラントディープからさらに北、アーレン辺境伯領へ向かう経路上
- 周囲は痩せた土地と荒野、点在する岩丘と風化した森
この地域は、
- ゴブリン
- ホブゴブリン
- オーガー
といった亜人種の活動が活発で、
農業にはほとんど向かず、定住に適した土地ではない。
そのため、「ここに残る理由がある者」だけが残っている。
歴史
■ 関所砦としての成立
トルンカータは元々、
ヴァンデーゲン伯爵領とアーレン辺境伯領を結ぶ北東関所砦として建設された。
- 通行管理
- 軍事的監視
- 遠征時の補給拠点
を担う、戦略的に重要な拠点であった。
■ 大遠征期(12年前)
森の民を殲滅するための大遠征の際、
この砦は一時的に異様な繁栄を見せる。
- 傭兵
- 冒険者
- 物資商人
- 聖職者
- 追従者
が押し寄せ、仮設市街が形成された。
■ 遠征後
遠征終了後、砦は放棄された。
- 正規軍は撤退
- 統治責任は宙に浮き
- 生き残った者たちだけが取り残された
こうしてトルンカータは、
「帰る場所を失った人々の吹き溜まり」となった。
産業・交易
- 闇取引(武器・情報・薬草)
- 傭兵の再雇用
- 危険地帯への案内
- 密輸・抜け道の提供
正式な市場は存在しないが、
砦中央の広場跡では、常に何らかの取引が行われている。
統治と権力構造
名目上:ヴァンデーゲン伯爵領
実態:無統治・放置区域
現在、明確な支配者は存在しない。
法律:なし
税:なし
駐屯兵:なし
代わりに、
- 武器
- 酒
- 情報
- 人脈
を握る者が一時的な影響力を持つ。
宗教
- 聖カスバート教会:事実上放棄
- 公的礼拝:なし
- 礼拝堂:半壊、機能停止
信仰は個人の内面に閉じ込められている。
神の名を口にすることを嫌う者も多く、
「神に見捨てられた場所」という認識が広く共有されている。

