モルディア辺境伯領

March of Mordia
概要
モルディア辺境伯領は、
アストランド王国北部に位置する、
名目上は王国領でありながら、実質的な統治が崩壊した辺境地域である。
グリムデールの災厄以降およそ100年以上にわたり、
この地では中央権力・伯爵家・宗教勢力のいずれも
恒久的な支配を確立できていない。
現在は、
自らを「モルディア辺境伯」と名乗る存在、
アージ・ヴァル=モルディアの影響下にあると見なされている。
地理と環境
モルディア辺境伯領は、以下の地域を含むとされる。
- モルディア空白地帯(ヴァルト=モルディア丘陵)
- シュタンヴァルト(半放棄状態の村)
- トートワルド(旧ヴァルテンハイム、死の塔)
- 枯れ川流域
- ルフェリア古戦場(南側一帯)
この地域は東西を深い森林に挟まれ、
南北の通過路が限られている。
特に重要なのは、
ルフェリア古戦場を横断せずに北方(ヴィンデーゲン方面)へ向かうことは不可能である点である。
幸いにして、ルフェリア古戦場は「モルディア辺境伯」の力が弱くなる範囲であり、運が良ければ通行可能である。
環境特性
- 丘陵と湿地が混在する不安定な地形
- 地下水位が高く、溜まり池や湿地が多い
- 霧の発生頻度が高く、視界が悪い
- 旧街道・軍道は荒廃し、維持されていない
これらの条件は、 - 大軍の展開
- 教会勢力の巡回
- 恒久的拠点の維持
を著しく困難にしている。
歴史的背景
古代~300年以上前
- 巨人族との大戦がルフェリア古戦場で発生
- 膨大な死者がこの地に積み重なる
以後
- 王国成立前後の内戦
- オーク侵攻
- 宗教勢力間の衝突
- 傭兵団同士の抗争
が断続的に発生し、
死が地面に蓄積され続けた地域となった。
現在の支配構造
■ 自称領主
モルディア辺境伯
アージ・ヴァル=モルディア
正式な任命・叙任なし
人間の姿を保ったままデーモンに完全憑依された存在
統治・防衛を名目に、恐怖と放置による支配を行う
■ 配下勢力:ノールの群れ
推定数:約500
グリムデールの災厄後に出現
枯れ川流域東寄りの廃砦跡に集結
他の亜人種・人間と一切協力しない
捕食と殺戮を目的として行動
ノールは命令によってではなく、
アージの存在そのものに引き寄せられている。
■ 黙認される脅威
アンデッドの主(別個の存在)
トートワルドおよびルフェリア古戦場に影響
アージはこれらと協力はしないが、
意図的に排除もしない。
「死があるから、秩序が必要とされる」
という歪んだ論理に基づく黙認である。

