ヴァルト=モルディア丘陵

Wald-Mordia Hills



概要
ヴァルト=モルディア丘陵は、
ヴァンデーゲン伯爵領の南端ヴェルクリーズから北へ広がる、
実質的に統治が及ばなくなった丘陵地帯である。
名目上は伯爵領に含まれるが、
グリムデールの災厄以降およそ100年間、
行政・軍事・宗教いずれの権力も恒久的に根付いていない。
地理と環境
地理的範囲
南端:関所都市ヴェルクリーズ
東西:深く広がる森林帯
北端:かつて豊かな流れを誇ったが干上がった大河
――通称 「枯れ川」
枯れ川以北は ルフェリア古戦場、さらに北には伯爵軍の砦が存在し、
そこから先は再び伯爵の統治が及ぶ。
環境特性
- 東西を森に挟まれたなだらかな丘陵
- 地下水位が高く、湧水・溜まり池・湿地が点在
- 霧が多く、視界と移動が制限されやすい
- 旧街道は荒廃し、通行は「知っている者」に限られる
危険生物・脅威
森林・湿地に棲む存在
- ヒドラ
湿地や旧水路跡に潜む大型怪物。 - シャンブリング・マウンド
腐植と湿地が生んだ異形。 - グリーン・ハグ
森奥に棲み、人や怪物を操る存在。 - オーク
小規模な遊動集団。村への襲撃を繰り返す。
丘陵・上空の脅威
- ヒポグリフ
- マンティコア
稀少だが致命的な存在
- キメラ
出現は稀だが、確認されると周辺地域が放棄される。
その他の勢力
- ヒルジャイアント
丘陵上部や廃砦周辺に少数存在。
道を塞ぎ、通行料を要求することがある。集団で襲撃してくる場合もある。
住人と勢力
人間側の村落
丘陵地帯には、
湧水や池を基盤とした小規模な村や集落が点在している。
- 定住だが防衛拠点化はしない
- 危険が迫れば分散・放棄を選ぶ
- 出自や種族(亜人種含む)を問わない共同体
オーク勢力
- 大部族ではないが襲撃は継続的
- 拉致とハーフオーク誕生による兵力増強の噂あり
- 長期的侵食の兆候と見なされている
死体を操る存在
- 討伐に向かい敗れた冒険者や騎士の死体が
再び動いていたという噂がある - 正体は特定されておらず、
ネクロマンサーや怨霊的存在が疑われている
教会勢力
- 聖カスバート教会
巡回・通過・観測は行うが、恒久拠点は持たない。 - ハイローニアス信仰圏
ヴァンデーゲン家に連なる騎士たちは、
秩序回復の意思を持つが、
現実的には聖カスバートの影響力を認めざるを得ない。
南北往来と発生する事件・トラブル
往来の実態
南北の移動は可能だが、
安全は一切保証されていない。
通行者は以下に限られることが多い。
- 小規模隊商
- 密使・巡回者
- 冒険者
- 逃亡者・密輸人
主なトラブル
- 道中での襲撃
オーク、マンティコア、ヒポグリフなどによる奇襲。 - 拘束・足止め
村や外部勢力による理由付けの拘束。 - 通行料の要求
ヒルジャイアント、オーク、あるいは村人によるもの。 - 偽情報・誘導
安全な道を装った罠や誤情報。 - 廃砦・塔でのトラブル
休息地が怪物の巣である場合も多い。

