ディング王国

ディング王国の概要

アストランド王国の南、北緯20〜4度に広がる半島国家と群島領。
温暖な気候と強い日差し、鮮烈な色彩文化、交易の活気で知られる。

半島部にはピエルニア風の街並みが広がり、
群島部には海洋文化が根づいている。

古代には エスト帝国の拠点 が置かれ、
その遺構・魔術装置・血統が現在でも文化に影響を及ぼす。

国家としては緩やかな王権のもと自治が多く、
港・市・島ごとに独自文化が濃く残る“多文化国家” である。

<大まかな構成>
ディング王国半島部
パウニー島
ウィチタ島
ケープ島
ショショーニ島
コルビー島

ディング王国の雰囲気

「光と色彩、海風、儀礼、混血の国」

日差しに輝く白い壁、赤い屋根、花の匂い
市場の喧騒、果実と香辛料の甘い匂い
文様の踊り、太鼓のリズム
島々ごとの独自の身体文化(文身・塗料・首飾り)
満月の夜の儀式
海風に揺れる布
青い海と黒い石の遺跡
言葉が混ざり合う港町

人種

ディング王国は、混血と移住 によって形成された人種モザイク国家。


① ディング系民族(半島部の住民)
  • 肌は小麦色〜褐色
  • くっきりした顔立ち
  • 巧みな船乗りと商人が多い
  • 服飾・建築はピエルニア風(白壁、赤瓦)
  • 宗教観は寛容で、“太陽と海の加護”を信じる
② 南洋系民族(群島部の島民)
  • 肌は濃褐色〜黒褐色
  • 体格がよく、海と踊りの文化
  • 部族ごとに文身(タトゥー)の意味が異なる
  • 服装は腰布・肩布などの軽装
  • 口承文化が強く、儀礼が生活に密接
  • 自然の中で原始的な生活を営む部族もいる
③ アストランド系移住民
  • 過去200年ほど、後発的・断続的に流入。
  • 肌は白〜褐色(北方の血)
  • 学術・魔術・工芸で高い技能
  • 半島中部〜内陸の学術都市ラ・ベンターナに多い
  • 異国の雰囲気を持つため尊敬と畏れの対象
④ エスト帝国の残存血統(“灰の民”)
  • 肌は白く淡い
  • 髪は灰色・銀色
  • 目は青〜灰
  • 魔術への適性が突出
  • 非常に希少だが、王国中に散在
  • 古代語(エスト語)を継承する家もあり、神秘視されている

歴史

中世:ディング系民族の統合
  • 海上交易で力を増し、王政を樹立
  • 群島部は連合体として一定の自立性を保つ
  • 半島と島嶼の文化は分離・融合を繰り返した
近世:アストランド移民と学術交流
  • アストランド魔術師・工芸師が移住
  • ラ・ベンターナが魔術・学術の中心地に
現代:多文化・多民族国家へ
  • 海洋交易・香辛料・木材・魔術素材の輸出で半島部が繁栄
  • 一方で半島部はアストランド王国の文化と混ざり合い、ディング王国ならではの文化は衰退
  • 群島部では伝統儀礼が強く残る

宗教

ディング王国は国家宗教を持たず、信仰は地域ごとに異なる。

半島の都市信仰
  • 太陽神ペイロア
  • 自由と解放の神トライセリオン
  • 豊穣の母としてのアローナ
  • 自然神オーバド・ハイ
  • 海の守り神アスブレム
  • 海の嵐の神プロカン

    建物には彩色された聖像や壁画が多い。
② 群島部の信仰
  • 海の精霊
  • 祖霊信仰
  • 島ごとの地霊
  • 文様と首飾りは「霊の器」とされる

③ エスト帝国の古代信仰(ほぼ忘却)
  • 魔術機構や遺跡に残るのみ
  • 一部の“灰の民”が断片を口伝で保持

文化

色彩文化

  • 赤・黄・青の強烈な彩色を好む
  • 祭りでは身体に塗料を塗る(ショショーニ島)

舞踊・太鼓

  • 祭りでは必ず踊りと太鼓
  • 戦士の訓練にも太鼓が用いられる
  • 船出の儀式でも使用される

島ごとの特色

  • パウニー島:交易・宝飾文化
  • ウィチタ島:軍事・金属リングの階級制
  • ケープ島:航海・漁労・イシェラ島との接触地
  • ショショーニ島:彩色文化・舞踊
  • コルビー島:海賊文化・戦利品の装飾
  • イシェラ島:文様文化・沈黙の儀礼

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