聖カスバート

規律、秩序、正義の守護者
教義
聖カスバートは秩序と規律を重んじ、社会における法と道徳を守ることを使命とする神である。
信者たちは、規則を厳格に守り、秩序を乱す者に対して強い制裁を下すことを義務とする。
主な信者
ハイマール神聖帝国、ピエルニア王国、アストランド北部のアストランド人を中心に信仰されている。
南部でも力を持っている。
聖カスバート教会の特徴
組織の名前:
裁きの天秤
建造物:
教会、聖堂、巡礼教会、司教館
壮麗な建築:
聖カスバートの神殿は、その威厳と権威を象徴するように壮麗に建設されている。
高くそびえる塔や大理石で覆われた広大なホールが特徴であり、
これらの建築物は教会の権力と富を示すものとなっている。外観は豪華だが、内部は形式的で威圧感がある。
シンボル:
鞭と法の書が重なった紋章。信者たちはこのシンボルをペンダントや旗として使用し、法と秩序を遵守することを象徴する。
僧侶の呼び名:
ジャッジ(Judge)
服装:
重厚な濃い灰色のローブ、肩には鎖帷子を垂らし、法と秩序を象徴する鉄のハンマー型のペンダントを常に携帯する。
僧侶たちは鞭や杖を所持しており、秩序を乱す者に罰を与える象徴として使用される。
頭には簡素なフードを被ることが多いが、法廷や儀式では正義を象徴する鉄の冠を被る。
聖カスバート教の宗教儀式
裁きの儀:
聖カスバート教会の重要な儀式の一つが「裁きの儀」である。
これは、罪を犯した者を裁き、罰を与えるための儀式であり、教会がその権威を示す場として利用される。
裁判は教会の司祭たちによって厳格に執り行われ、罪人には神の名のもとに厳しい処罰が下される。
罪の重さに応じて、鞭打ちや石打ち、さらには追放などの罰が行われる。
懺悔と赦しの儀式:
信者が罪を犯した場合、懺悔と赦しを求めるための儀式が行われるが、
この儀式もまた形式化されており、信者は特定の儀式的な手順を踏むことで罪を赦されると信じられている。
しかし、実際には教会の権力者に贖罪金を支払うことで赦しを得ることが常態化しており、腐敗が広がっている。
守護者の騎士団
聖カスバート教会には「守護者の騎士団(ジャッジ)」が存在し、教会の秩序を守る役割を担っている。
彼らは規律を乱す者に対する罰を執行するため、法の番人として教会に従事している。
堕落が進んだ現在、彼らの役割は教会の利益を守るための私兵に近い存在になってしまっている。
堕落した教会
権威主義と形式主義:
アストランドにおける聖カスバート信仰は、長年にわたって権力の座についた司祭や上層部が自己利益を追求し、
形式的な儀式や法の遵守に偏重するようになっている。
これにより、カスバート信仰は堅苦しく形式主義的なものとなり、
実際の正義や道徳よりも、外面的な遵守と権威が重要視されるようになってしまっている。
腐敗と政治的利用:
聖カスバート教会は、地方の権力者たちと結託し、政治的な影響力を強めるために信仰を利用している。
信仰は法や秩序の名のもとに歪められ、教会の指導者たちは自らの利益や権力維持のために教義を解釈し、
信者たちを支配する手段として用いている。
南部進出の経緯(信仰と政治の輸出)
北部での勢力拡大の後、南部教会の分裂を収束させるため「巡礼警備・裁定任務」の名で派遣される。
ウェイマス公爵領やミーダー伯爵領では法務官として活動、
シーブル自由都市では港湾税と聖職免税の調停に関与。
南部では人気・影響力ともに限定的だが、「秩序の象徴」として尊敬を受ける面もある。
至高教皇エラン・サヴィディアン
至高教皇エラン・サヴィディアン(Elan Savidian)は、アストランド王国の宗教界において一目置かれる存在で、
歴代で唯一『至高教皇』と呼ばれる地位を確立している。彼の野望は、聖カスバートを国教とすることであり、
その目的のためには手段を選ばず権力を利用している。
背景と性格:
エランはかつては信心深いクレリックでしたが、
権力の魅力にとらわれ、徐々にその信念を失った。
彼は野心的で、自らの目的のためには周囲を利用することを厭わない。
そのため敵も多いが、彼の政治的な巧みさによってその位置を維持している。
また、アストランド北部のウィザード組織『学院』とは共存関係にある。
影響力と目標:
宗教的影響力: エランはアストランド北部において聖カスバート信仰をほぼ統一し、
今は南部への影響力拡大を画策している。
政治的野望:
聖カスバートを国教として定着させることを通じて、王国全体における自己の地位と影響力を永続的なものにしようとしている。
抵抗と反対:
南部では多様な信仰と文化が根強く、エランの試みは多くの抵抗に遭っている。
特に、南部の多様性を重んじる地域からは強い反発を受けている。
内部の謀略: エランはその過激な手法から、聖カスバート信仰内部でも疑問視されており、彼に対する内部からの抵抗も存在する。
彼の成功は、アストランドの文化や信仰の風景を大きく変えることになるかもしれません。
このような立場にあるにも関わらず、彼はクレリックではなく、信仰呪文を使う力はありません。
アストランド北部ではそんなエランに対し、反旗を翻す一派がおり、異端とみなされています。
「学院」との協力関係
アストランド北部の「学院」とは互いの利益になる点では協力しつつ、
最終的にはどちらも相手より上の立場を目指している。

