ティフ村

Tiff Village

地理・環境

北緯25度・標高800m前後、丘陵地帯にある村。

湖畔の都市セームからレウスト平原を2日、
さらに東の詰め所周辺の宿場町からさらに2日~3日カデトレン丘陵を抜けた、
ゴメイ川のほとりにある人口200人程度の村。
比較的裕福で温かい村といえる。

村の成り立ち・歴史

元々は巡礼のための石橋があり、その付近に出来た村である。
もともと古くは、テライナ人と森の民が共生していた地域で、そこにアストランド人が流入してきたことにより、村が発展した。

村の雰囲気

アストランド人とテライナ人、森の民が混ざって非常に多様性に富んでいる。
元々は川の東側にテライナ人と森の民を中心とした集落があった。
木工ギルドの一団がセームから移住してから特に村が富み、川の西側を中心にアストランド人の集落が出来た。
結果、テライナ人や森の民の血が濃いアストランド人が住む東側は『川向う』と呼ばれている。
特に森の民の血が濃い村人は、森の民由来の小さな遺跡が残っている高台の森付近に住居を構え、婚姻や埋葬の文化を残している。

文化・生活

材木の販売で成り立っている。
冬の寒さと暖かさのバランスがよく、セイヨウトネリコ(アッシュ)が弓矢の材料にうってつけであるほか、
カシノキ、シダーなど様々な木材を産出する。
村を1日南下したにある小集落から、木材を川の本流まで運ぶ仕事がある。

カデトレン高原で羊飼いを営む人々もいる。
カデトレン高原にゴブリンをはじめとする怪物が出没するようになったときは羊飼いから情報が入る。

ティフ村のはちみつ酒


ハチミツ亭

川の西側にある酒場。
ハチミツ亭店主モニックは、32歳の女性で、気さくで親しみやすい性格の持ち主。
彼女は村内外の顧客に愛されており、酒場は地元住民だけでなく旅行者にも人気のある場所となっている。
特にはちみつ酒の製造に情熱を注ぎ、その技術は地域で広く認められている。

サマラは13歳で、すでに母親の店「ハチミツ亭」を手伝っている女の子。
母親のモニックからははちみつ酒の製造技術や接客スキルを少しずつ学んでおり、将来的には店を継ぐことに興味を持っている。
彼女の明るさと頑張りが、地域でも愛されている。

ワシムの店

川の東側にある酒場。店主の名前はワシムという気難しい顔をした男で、
多少日焼けしてはいるものの純アストランド人の特徴が濃い顔立ちをしている。

こちらもはちみつ酒が人気で、人気を二分している。
ワシムの店の方がはちみつ酒自体は本格派だと言われており、森の民の客が多い。

ティフ村の料理

■ヤギのミルクを使ったポリッジ
ヤギのミルクで煮込んだ小麦やオオムギのポリッジ(お粥)。シンプルで栄養価が高く、村の朝食として一般的。バターや塩、時にはハチミツや乾燥果物を加えることもあります。

■焼きパンとチーズ
ティフ村の小麦を使った平焼きパン(フラットブレッド)に、ヤギや羊のミルクで作った新鮮なチーズを添えて食べる。パンは家庭で簡易な炉を使って焼かれ、保存も効くため、日常的に食べられています。

■ローストヤギ肉とハーブポテト
ヤギの肉を炉でローストし、ローズマリーやタイムなどのハーブと一緒にジャガイモを焼き上げる料理。特別な日や収穫祭などで食べられる豪華な料理です。

■キャベツとニンジンのスープ
キャベツとニンジンを使ったシンプルなスープ。ヤギの骨や塩で出汁をとり、冷涼な気候で育った野菜の甘味が溶け込んだ一皿。特に冬季に人気があります。

■ホウレンソウのパイ
ホウレンソウを練り込んだ生地で作るパイ。生地は小麦粉で作られ、ホウレンソウやヤギのチーズが詰められています。オーブンで焼いて香ばしい香りと共に食卓に並びます。

■リンゴのタルト
標高の高い地域でも育つリンゴを使ったタルト。薄くスライスしたリンゴを甘く煮詰め、焼き上げたパイ生地にのせて焼きます。シナモンやナツメグを使って風味を引き立てます。

■乾燥肉とスモークチーズ(保存食)
ヤギや羊の肉を乾燥させたジャーキーや、スモークされたチーズが保存食として作られます。特に冬季や長旅の際に重宝され、ティフ村の家々でよく見られます。

住民一覧

トリスタン・トゥルーウッド
年齢: 45歳

新興木工ギルド『ニューバーク』のリーダー。
温厚で頼りがいがあり、村の人々から深い信頼を受けている人物。大工としての技術だけでなく、
コミュニケーション能力にも優れ、村の様々な人々との調整役を果たしている。
村の問題や課題に対して、常に前向きな姿勢で取り組む一方で、必要な時には厳格さも見せることがある。

若い頃からセームで大工としての技術を磨いてきた経験豊富な職人で、村に移住してからは村の発展に尽力してきた。
彼自身はほぼ純血に近いアストランド人だが、森の民の血を引くイレナと結婚しており、歴史や文化にも深い理解を持っている。

トリスタンは木工ギルド内の意見を尊重し、各メンバーの得意分野を活かした作業分担を行う。
また、村全体の発展に対する計画も立案し、実行に移す役割を担っている。

イレナ・トゥルーウッド
年齢: 30歳

酒場『ワシムの店』を営むワシムと共にやってきた『太陽の子達』の子孫。
トリスタンと結婚してから『ニューバーク』で才能を発揮するようになった。
高度な木工技術とデザインのセンスがある。弓作り、矢作りも得意としている。
トリスタンとイレナの間には8歳になる子供がいる。
移住してきた時はワシムと夫婦ではないかと言われていたが、双方ともに否定している。

新興木工ギルド『ニューバーク』の主メンバー


ジェームズ・アッシュリー (男性, 36歳)
特技: 大規模な建物の設計と施工が得意。特に耐久性のある構造物を作る技術に秀でている。
性格: 実直で責任感が強く、計画的な性格。問題解決能力が高く、作業の進捗管理を担当。
背景: 大工としての経験が豊富で、村の防衛施設や倉庫の設計・建設を担当。
ギルドには所属しているものの、独立傾向が強い。隠れてリディアと交際している。

リディア・フィールド (女性, 29歳)
特技: 木材の加工や修理に優れ、特に古い道具や建物の修復を得意とする。
性格: 積極的でエネルギッシュ。困難な状況でも前向きに取り組む姿勢があり、チームのムードメーカー。
背景: 修復作業を通じて村の歴史的建物を保存し、地域の文化遺産に貢献している。

マーカス・ストーン (男性, 34歳)
特技: 木材の選定と処理に長け、特に強度のある木材を選び出すスキルを持っている。
性格: 知識豊富で冷静な判断力を持つ。技術的な指導を行い、若手の育成にも力を入れている。
背景: 大工の技術を次世代に伝える役割を果たし、村の大工業における指導的存在。既婚。

エリオット・グリーン (男性, 27歳)
特技: 短期間での建設作業を得意とし、急な修理や改修に迅速に対応できる。
性格: 元気で社交的。どんな困難にも柔軟に対応し、迅速な作業が評価されている。
背景: 大工の修行を始めたばかりで経験は少ないが、熱心な学び手としてチームに新しい視点をもたらしている。

新興木工ギルドをよく思わない村人たち


カルヴィン・マクルーア
職業: 商人
年齢: 50歳
性格: 利益追求型で計算高い。人当たりは良いが、実際には非常に自己中心的。
背景: かつて木材の商売をしていたが、木工ギルドが市場を独占するようになり、商売が困難になった。木工ギルドを敵視し、自分の利益を損なう存在として嫌っている。
動機: 自身の商売を再興しようと画策しており、木工ギルドの影響力を削ぐためにあらゆる手段を使う。

アドリアン・ブルック
職業: 競合する建築業者
年齢: 40歳
性格: 自尊心が強く、プライドが高い。自分の技術が最高だと信じている。
背景: 過去に木工ギルドとの仕事でトラブルがあったり、失注した案件が多い。ギルドのメンバーが自分の技術を低く評価したと感じており、対立を深めている。
動機: 自らの名誉とビジネスの成功を取り戻すために、木工ギルドを排除しようとしている。

トビアス・ロクソン
職業: 村の旧有力者
年齢: 60歳
性格: 保守的で伝統を重んじる。変化に対して抵抗感が強い。
背景: 木工ギルドが新しい技術や手法を導入する中で、伝統的な方法を守ろうとしていた。ギルドの影響で村の伝統が失われつつあると感じている。
動機: 村の伝統と価値を守るために木工ギルドの改革や影響力に対抗しようとしている。

ラミー・カスティール
職業: 不良品取扱商
年齢: 30歳
性格: 粗暴で反社会的。自身の利益のためには手段を選ばない。
背景: 木工ギルドが高品質な木材を独占しているため、自分の手に入れることができず、粗悪な木材で商売している。これが原因で商売が不安定であり、ギルドに対して恨みを持っている。
動機: 木工ギルドが持っている高品質な木材を自分の手に入れるために、ギルドに対抗する手段を取っている。

ワシム
年齢:不詳(40歳前後)

酒場『ワシムの店』店主、気難しい顔つきの男性。彼は少し無愛想ながらも、その酒造りに対する情熱と技術は町中でも高く評価されている。
特に彼のはちみつ酒は独特の風味があり、テライナ人や森の民の間でも非常に人気がある。
12年前に、イレナと共に『太陽の子達』の子孫2人をともなって村を訪れ、そのまま居住しはじめた。

ワシムの過去


ゴルメスは約11年前、友人ソ・テツと共にアーレン辺境伯領で行われた森の民領土への侵攻作戦『大遠征』に傭兵として参加していた。
魔術を操る生来の力をもち、ゴブリンをはじめとする亜人種と協力してアストランドに従わず、危険な存在である森の民を討伐するための大進軍だった。

作戦中、森林に侵攻したゴルメスソ・テツ、ウィザードのルーファウスは本隊からはぐれ、森の民『太陽の子達』の領域深くに迷い込んでしまう。
さらにトロールの襲撃を受けた際にソ・テツともはぐれ、灰色の湿地帯を数週間放浪した二人は食糧も尽き、途方に暮れていたが、
森の民の巫女マリンカの護衛となったソ・テツに助けられる。

ソ・テツの仲間という事で森の民『太陽の子達』の歓待を受け、共に数週間生活していたゴルメスだが、南下してきたアーレン辺境伯領軍がついに集落に到達する。

ゴルメスは森の民に手を貸すことを決め、ソ・テツルーファウスと共に、後退しつつもアーレン辺境伯領軍と激しい戦いを繰り広げ、
奇しくもゴルメスは参加していた部隊を率いていた学院の魔導士マーブックの暗殺に成功する。

しかしながら、圧倒的なアーレン辺境伯軍は森の民の聖樹『茨の玉座』に到達しようとしていた。
ソ・テツは森の民の巫女マリンカとともに『茨の玉座』の持つ機構を作動させ、命を捧げて森を守った。
アーレン辺境伯領の軍隊は大被害を受け、退却した。

多くの犠牲を出した森の民はさらに東方の集落へと移住することを決めたが、ルーファウスは学院に戻ることを選ぶ。
ゴルメスは神託により、森の民から2人の子供を託され、森の民の狩人イレナを伴って、
はるか南にあるという、森の民『月の子達』の集落を目指す旅に出た。

長い旅路の末に辿り着いたリベール辺境伯領東方で、ゴルメスは名をワシムと偽り、
ティフ村に居住しながら『月の子達』の集落の情報を求め続けた。
託された『太陽の子達』の子供は成人する年に近づいたが、『月の子達』の集落は見つからなかった。
半ば諦めかけたワシムは、二人の子供たちに婚姻して純血の『太陽の子達』の子孫をもうけ、
次の世代にもちこそうとしたが……

ヤタ司祭
年齢:55歳
母親が純血の森の民で顔立ちに特徴がある。森の神アローナを信仰している。
10数年前にワシムと太陽の子達の巫女が移住した時にもずいぶんと世話を焼いた。

鍛冶屋トーリン・アイアンハンド

年齢:40歳
外見:つるつるに剃った頭と、それに負けず劣らずきれいに剃られた髭。やや褐色の肌をしており、目は濃い茶色。
背景:ドワーフのゴドッフから鍛冶の指南を受け、鍛冶の道に入って20年近くになる。
ゴドッフがティフ村を出て行きメンデ村に移住したので、今は村の一切の鍛冶を引き受けるようになった。
酒を飲むと若干下品さが出る。

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