アストランドにおける亜人間(デミヒューマン)

エルフ (Elves)

居住地:
主にアストランド北中部の深い森。

歴史:
エルフは、かつてアストランドの都市部でも(稀にではあるが)見かけられる存在だったが、
100年前の南北戦争の際、南部北部どちらの陣営にもつかない選択をした。
この選択により、エルフたちは自らの独立を守ったが、人間社会からは距離を置くようになった。
これ以降、エルフは森の奥深くの都市に閉じこもり、他の種族との関わりを最小限に抑えている。
彼らは自然との調和を重んじ、外部の争いや人間社会の動向にはほとんど関心を持っていない。
そのため、エルフと人間の間に生まれる『ハーフエルフ』はここ100年ほど存在を確認されていない。

文化と価値観:
エルフたちは長寿であり、知識や芸術、魔法に対する深い理解を持っている。
彼らの社会は厳格な規律と伝統に基づいており、外部からの影響を受けにくい閉鎖的な性質がある。
特に、自然と魔法の調和を重んじるため、森や自然を汚す者に対しては容赦なく排除することがある。

現状: エルフは現在も北中部の森に隠遁し、外部との交流をほとんど絶っており存在がわからない。
彼らは自らの領域を守るために厳しい警戒態勢を敷いており、外部からの侵入者には冷徹な対応をする。
そのため、エルフの領域に足を踏み入れることは、他の種族にとって極めて危険な行為とされている。

ドワーフ (Dwarves)

部族と居住地:

ファイアハート族 (Fireheart Clan):
髪・髭の色:赤~茶色、金色
肌:黄土色~褐色。赤・黄がかっている。
瞳:暖色系が多い(例外あり)

この部族は鍛冶と金属加工に特化したドワーフの一族であり、
かつてはグリムデールという大都市に拠点を構えていた。
彼らは高度な技術で知られ、特に武器や鎧の製造においてアストランド全土に名を轟かせていた。
しかし、グリムデールで行われた魔法実験による爆発事故によって、ファイアハート族の多くが命を落とした。
現在では、グリムデールを離れていた少数の生存者が各地で暮らしており、
ノズヴォロ鉱山やセームのような都市でその存在が確認されている。
彼らは失われた故郷を思いながら、新たな拠点を求めて放浪を続けている。

ストーンガード族 (Stoneguard Clan):
髪・髭の色:黒~茶、銀色
肌:灰色~陶器色~褐色。比較的白く、石のような色をしている
瞳:寒色系が多い(例外あり)

ストーンガード族は古代から続く石工技術に優れたドワーフの一族であり、
アストランドの各地でその技術を広めてきた。
彼らは主に建築や彫刻、石材加工に従事しており、その作品はアストランドの多くの都市で見られる。
ガーネットホールという石工の都市を拠点とし、地道な作業と時間をかけた精緻な石工技術を誇りとしている。

文化と価値観:

ファイアハート族は、鍛冶と金属加工に強い情熱を持ち、火と金属との調和を追求しています。
彼らは常に最高品質の鉄を求めて新しい採掘技術を開発し続けています。
彼らはまた、故郷を失った悲しみと怒りを胸に秘めており、失われた栄光を取り戻すことを望んでいます。

ストーンガード族は、石の堅牢さと美しさを信じ、地道な作業と耐久性を重んじます。
彼らは誇り高く、石材に対する深い愛情を持ち、精緻な技術を駆使して建築物や彫刻を作り上げます。
伝統を重んじる一方で、新しい技術や魔法の実験に対しては慎重な姿勢をとっています。

グリムデールの悲劇


ファイアハート族のなかで特に技術に優れたものたちは、都市グリムデールを訪れたウィザードたち、そしてノームの技術者たちと協力し、
より速く、深くにある鉱物を掘りたいというファイアハート族に対して、ストーンガード族はドワーフの神、モラディンの名にかけて反対した。
しかしファイアガード族は研究をやめなかった。高度な技術を必要とする魔力炉の製造に、彼らは全力を尽くした。

グリムデールの爆発事故の影響でファイアハート族の一部が保護を求めてきた際、
ストーンガード族は資源の制約や魔法汚染の影響を恐れ、これを拒否した。

ファイアハート族は、散り散りになり、少数の生存者が新たな拠点を求めて放浪している。
彼らは新しい鉱山や鍛冶場を求め、各地でその技術を提供しながら生活していますが、故郷を失ったことに対する悲しみと復讐心を抱えている。

ストーンガード族は、人口減少に苦しんでいますが、その技術と伝統を守り続けている。
彼らはアストランド南部にあるガーネットホールを拠点とし、慎重に新しい技術を取り入れながらも、堅実な石工技術を次世代に伝えている。

現状:
ドワーフたちは、アストランド全域でその存在を確認できるものの、その数は少なくなりつつある。
それでも、彼らの技術と文化はアストランドの多くの場所で深い影響を残しており、今でもその技術を求める者たちによって尊敬されている。

ノーム (Gnomes)

背景と分布:

ノーム族は、アストランド各地に点在する少数種族として長い間暮らしてきた。
彼らは自然と調和しつつ、機械装置や魔法の技術に優れた種族であり、特にドワーフとの関係が深いことで知られている。
ノームとドワーフはお互いの技術を補完し合い、協力して数々の優れた機械装置や建築物を作り上げてきた。

技術と文化:

技術と創造性:
ノームは、特に機械装置の発明と魔法の融合に秀でており、
巧妙な仕掛けや罠、時計仕掛けの装置などを作ることが得意。
彼らの創造性は無限であり、しばしばそのユーモアや遊び心が反映された設計が見られる。
彼らは自然を尊重しつつも、技術を駆使して生活を便利にすることを追求している。

ノームは、過去に比べて技術進歩が停滞しているものの、その創造性と技術に対する情熱は衰えていない。
彼らは失われた栄光を取り戻すために地道に努力を続けており、いつの日か再びその技術を世に示すことを夢見ている。

グリムデールの悲劇の影響


魔法実験の影響:
ノーム族の中でも、特に技術に優れた一族がグリムデールの実験に参加していた。
彼らはドワーフのファイアハート族や南部のウィザードと共に、より強力な魔法の源を求めて無謀な実験を行った。
しかし、その結果は予想を超える大惨事を招き、彼らの多くが命を落とし、技術的な知識と進歩も失われてしまった。

技術進歩の停滞:
グリムデールの悲劇以降、ノームの技術進歩は著しく停滞した。
生き残ったノームたちは散り散りになり、各地で細々と暮らすようになった。
彼らは失われた技術と知識を取り戻すべく努力しているが、
過去ほどの技術的な飛躍は見られず、依然としてその影響から抜け出せていない。

技術の継承と再興の試み:
ノームたちは、失われた技術を復興しようと努力していますが、その道は険しい。
生き残ったノームたちは、古い技術や知識を再現するために協力し合い、
過去の栄光を取り戻そうとしているが、かつてのような技術的進歩は容易には達成できない。
それでも彼らは諦めず、地道に技術を磨き続けている。

他種族との協力:

ドワーフや人間、特にアストランド南部に住む他の種族との協力を通じて、
ノームたちはさらに技術を発展させようとしている。
彼らは新しい同盟や協力関係を模索し、
過去の過ちから学んだ知識を活かして、より安全で持続可能な技術を開発しようとしている。

ミーズリング (Measlings)

背景と分布:

ミーズリング(ハーフリング)は、アストランド各地に散在する少数種族であり、
特にアストランド南部の温暖な気候を好んでいる。
南部のヴァンデーゲン伯爵領付近にまとまって暮らすことが多く、そこで彼らのコミュニティが形成されている。

生活スタイルと特徴

交易と商売
ミーズリング(ハーフリング)たちは商売と交易に長けており、各地を巡りながら生活している。
小型で貴重な品々を扱う商才で、他種族からも一目置かれる存在。

不法行為と泥棒
一部のミーズリング(ハーフリング)は不法行為に手を染め、盗賊ギルドで活動している。
彼らの小柄な体格と機敏さが影の世界での活躍を可能にしている。

移動と引っ越し
ミーズリング(ハーフリング)は定住せず、まとまって移動することが多い。
突然姿を消すことも珍しくなく、地域の経済や社会に大きな影響を与えることがある。

社会との関係
商売を通じて他種族と交流するが、不法行為に関与する者も多いため、関係は複雑。
信頼される商人もいれば、恐れられる盗賊もいる。

ミーズリング族内での呼称と区分

と、ここまで解説してきたのは他種族から見た際のミーズリング(ハーフリング)の特徴である。

他種族から見た時、ミーズリング(ハーフリング)はひとくくりに見られがちだが、
彼らの中ではお互いに生活スタイルが異なる別種族だと思っており、
本来ひとくくりにされるのはあまり愉快でない扱いである。
が、種族全体の性質として陽気で寛容なのでそのことに彼らが触れることは少ない。

呼称と区分
ミーズリング: 親しみを込めた場合に使われる呼称。
ハーフリング: 主に他種族から、やや侮蔑的な響きで使用される呼称。
※ミーズリング族の間で自分たちを呼称するときに「ハーフリング」と言わない。

彼らミーズリング族は自分たちの生活スタイルを、自らの呼称としており、
ミーズリング族の間でも生活スタイルが違えば別の種族であるというぐらいに考えている。

フィックルフット:
気ままな放浪生活を送るミーズリング(ハーフリング)。10人~50人程度の集団で移動しながら暮らしている。
特徴: 商売や交易をしながら各地を巡り、彼らの生活は常に移動と共にある。移動先での定住は一時的なもので、必要に応じて場所を変える。

ラフスプリング:
定住生活を選んだミーズリング(ハーフリング)。南部のヴァンデーゲン伯爵領付近の大居住地クノンパ・ヒルで定住して暮らしている。
特徴: 安定した生活を求め、家族と共に長く一つの場所に住むことを望んでいる。彼らは農業や手工業などで生計を立て、地域社会と深く関わっている。

スキッパーズ:
盗賊稼業や裏稼業に従事するミーズリング(ハーフリング)。フィックルフットやラフスプリングとは距離を置いている。
特徴: 都市の裏社会で活動し、泥棒やスリ、密輸といった犯罪行為に手を染める者が多い。スキッパーズは狡猾で機敏な行動力を持ち、影の世界で生き抜いている。

ティルトップス:
街で人間や他の種族と交流し、ミーズリング(ハーフリング)の環境を向上させることを目指している。
特徴: 文化交流や商業活動を通じて他種族と共存し、互いの利点を生かして繁栄を目指す。ティルトップスは人間(ヒューマン)の社会に溶け込みつつ、自らの伝統を守り続けている。

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